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祝辞

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文部省体育局長
佐々木正峰
第13回財団法人日本中学校体育連盟研究大会の開催に当たり、一言お祝いの言葉を申し上げます。
本研究大会に参加された皆様方におかれましては、日ごろから中学校における体育・スポーツの振興のために格別の御尽力をいただいており、深く敬意と感謝の意を表する次第であります。
さて、近年、我が国の社会情勢は著しい変化を見せており、中学生の生活環境にも大きな影響を及ぼしております。特に、先に公表した平成7年度の体力・運動能力調査の結果によれば、青少年の体力・運動能力の低下傾向が続いていることが窺われ、憂慮されるところであります。
21世紀にわたり、我が国が活力ある社会であり続けるためには、また、個々人が豊かでゆとりをもった幸福な人生を送るためには、中学生をはじめ青少年の体育・スポーツ活動を充実することが極めて重要であり、児童生徒が自ら進んでスポーツに親しみ実践する習慣を育て、健康の増進と体力の向上を図ることが必要であります。
現在、中央教育審議会など各般において、今後の教育の在り方に関する論議が行われており、この中で特に中学生や高校生の体育・スポーツ活動の在り方については、文部省においても協力者会議を設け検討してきているところでありますが、さらには、今般新たに、保健体育審議会において、「生涯にわたる心身の健康の保持増進のための今後の健康教育及びスポーツの振興の在り方について」審議が開始されたところであります。このような中で、中学生の成長や充実した学校生活の上で、運動部活動が大変大切な意義や役割を果たしていることを踏まえつつ、21世紀に向けてよりよき運動部活動の在り方を真剣に探っていくことは、等しく関係者に課せられている今日的使命であると考えます。
本研究大会におきましては、「生涯体育・スポーツを指向した運動部活動をめざして」を主題として、日ごろの実践を踏まえた研究協議が行われるとうかがっておりますが、これは誠に時宜を得たことと受け止めております。皆様方におかれましては、どうか本研究大会の成果を各学校における指導に役立てていただき、中学校における体育・スポーツの振興と次代を担う中学生の心身の育成のために、引き続き御尽力くださるようお願いいたします。
終わりに、本研究大会の開催に御尽力された地元兵庫県教育委員会や姫路市教育委員会をはじめ、関係の皆様に深く敬意を表しますとともに、財団法人日本中学校体育連盟のますますの御発展を心から祈念して、祝辞といたします。

 

 

 

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